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2009-11-02 19:54 | カテゴリ:DARKER THAN BLACK -流星の双子(ジェミニ)-
 
新たにスポットが当てられた、また別の意味での「狭間の者」。
「男」と「女」。
人間と契約者の「恋」、取り戻したいもの。

いやはや、ホントにこうも恋愛要素が入ってくるとは…正直なところ
吃驚なのですが(苦笑)
一期では描かれなかった部分を書いているわけで、
めちゃくちゃ面白いです、DTB二期。
とりあえず、全12話らしいので、今回からは起承転結の「承」ですね。


・狭間の者

どちらにも属さない、仲間外れにされてしまう者。
一期では「人間」「契約者」の分類でしか語られて来なかったのですが、
更にここに来て出てきたのが、「男」でも「女」でもない者。
おかまバーのママさんという新キャラで、明確に描かれています。

「ノアの方舟ってさァ、えらい不公平だと思わない?
 全ての動物、男と女、ペアで乗せてってさ。
 傲慢よ、傲慢。
 男でも女でもないアタシらは、どうしろっていうのよねェ。

男女という意味で狭間の者。
どちらでもないからこそ、どちらにも属せないことに対する感情。
白黒の二色に分けようとする世の中だからこそ、グレーの者達は…と。

そんなママさんと共に、蘇芳もまた、狭間の者だった。
男装の女の子で、一人称がボク、そして紫苑として追われている現状。
ですが、ママさん曰く「方舟に乗る資格が出来た」蘇芳。

「それは契約者に…いや、女になれば解る事さ。」
『私』、もぅ『女』だよ。
「…はい?」

この猫との会話の中、蘇芳の一人称が『私』になっていた事への驚きが。
ボクから私へ、少女から女性へ。
その自分の突然の変化に「気持ち悪い」と戸惑い。
正に、「世界が一夜にして変わる事は、往々にしてあるものだ」
少女から女性へ、子供から大人へ、人間から契約者へ。
「体の変化に心がついて行かない」とは演技中のターニャの言葉ですが、
否応なく変化していく身体と、それに伴わない心。
狭間の者として、より曖昧かつ複雑な立場となってしまっている蘇芳
です。

あと、ここで「方舟」って単語が出てきたのも意味深。
イザナギとか、神話も出てきているんで余計に気になったり。
ある意味、一期は「人間」だけを方舟に乗せようとした人間側と
「契約者」だけを方舟に乗せようとした契約者側が対立してて、
その「鍵」であり両者のどちらでもない「狭間の者」だった黒が、
「ノアの洪水」自体を阻止して両者の共存する世界を選んだ…
みたいなんですよね。

今の世界は、黒の望んでいた両者の共存には程遠い状態で。
ただ、そんな世界だからこそ今、「狭間の者」に対する重要度はより
高まっているのではないかと思います。


・人間と契約者の「恋」

そんな「契約者」の蘇芳に対して「恋」をした、「人間」のノリオ。
(つか朧の予想は見事に外れましたねー新キャラ君でした(苦笑))
…マジで「恋愛」がキーワードになるみたいです。

テーマ的にも、両者の相互理解という意味で、かなり重要…というか、
ある意味答えではないかと。
「人間」と「契約者」、両者の間にある明確な線引き。
それを超えてこその両者の共存の為には、互いへの理解、正の感情が
必要なのではないかと思います。

二期、今の時点で「人間」「契約者」間で恋愛的描写があるものは、

ノリオ→蘇芳
ニカ→ターニャ
未咲→黒(微妙ですが一応)

どれも、人間→契約者、なんですよね…。
合理的思考を最優先する契約者からのベクトルは無し。
ただ、一期では黄と志保子とか、ケンジとドールとかの双方向も
ありましたし、アンバーも黒に対して…みたいな?

そして二期。

「ニカが告白した時、他人の事なのに胸がキュンとなった。
 でも、今度は自分の事なのに、何とも思わない。」

この蘇芳の言葉の様に、「契約者」の感情の発露、その主軸の様な
位置に「恋心」が来るのかもしれない…と。
というか、蘇芳、やっぱりこの違いは「契約者になったから」ではなく、
ニカへの無自覚の好意があったからだと思いたいですねぇ。
「恋心」という感情…合理的思考の対極とも言えるもの。
公式サイトの紹介でも「恋については全然興味なし」と、恋を知らない
女の子だった蘇芳ですが、今後彼女が肉体的により女となっていく事で、
心はどうなっていくのか。

にしても、ニカとノリオが似ていると蘇芳も言っていましたが、
視聴者目線としては、やはりケンジとも似ているなーと。
…全力で恋をしている人、って感じでしょうか。
恋する人の為に、一直線な感じが凄く似ている様に思えます。
ケンジとドールは、ケンジの想いをドールが受け入れて共に逃避行…。
ニカとターニャは、ターニャが拒否をしてバッドエンド。
なら、ノリオと蘇芳は…ターニャと違って蘇芳はノリオを殺さずに
済んでいて、ノリオもバーでバッタリになったときに蘇芳の事を
「契約者」ではなく「気になる子」として反応していた辺り、少し希望が
持てるかも…と思ったんですが、何だか予告内容からすると
バッドエンド感がビシビシするんですが(泣)


・取り戻したいもの

「契約者になったら、感情が無くなるんだよね?
 …ボクは、貴方が嫌いだ。
「そうか。」
(嫌いな男と一緒に居ても、それでも僕は…
 紫苑に会わなきゃいけないんだ。)

「嫌い」という感情と、「紫苑に会う為の手段」という合理性。
その両者を秤にかけて、合理的思考で選んでいる蘇芳…契約者らしい
です。
とは言えここで再び一人称が「ボク」になっている辺り、蘇芳という存在
の「混ざっている」感がしますが。

「こんな世の中だもの、羽でもなきゃ飛んで行けないわ。」

蘇芳の羽は、黒でしょうか?
あとは、今回の特訓で得たものもそうですかねぇ。
早速の実地訓練の時の、あのヒラリとかわしたあの感じがむしろ
可憐にも見えたくらいでしたし。
紫苑に会いに行くための、羽――手段。

…でも、実は黒への言葉が、「お前」とか「アンタ」とかから、
「貴方」となっていて、無意識に近しくなっていたり…?
それに、此処で「嫌い」とはっきり明言している事からして、後に変化が
見られるんじゃないかと期待しているんですが。

つか、何気に弟妹にベッドを譲る辺り、やっぱり黒だなぁ(苦笑)

あと、蘇芳の目的が「紫苑に会う事」。
父親、友達、人間性、日常を喪ってばかりの蘇芳にとって、紫苑が唯一。
とはいえ、未だ「紫苑」が読めないんですよねぇ。
蘇芳を紫苑と誤認させようとしているみたいですが、それ自体も目的が
不明ですし。
蘇芳、紫苑自身についても、星の事が語られないのが気になります。
紫苑の星が何処にあるのか?とか、蘇芳の新星は何処に出たのか?
とか、その辺りが全く触れない辺り、やはり彼らの真実は別の形の様な
気が。
あと、蘇芳自身はどうなのかは分かりませんが、「母親」も気になります
ねぇ。
以前の蘇芳にとって写真が趣味だったのは、母親の影響もあったで
しょうし。
写真と言えば、

「写真、撮ってみようかなって思ったけど、止めた。
 どうしてそんな事考えたんだろ。
 撮らなきゃいけない理由なんて、何処にも無いのに。

日常の象徴、だったんじゃないでしょうか。
写真は、身近な存在との思い出・記憶を形にしておくもの。
今の蘇芳には、日常は消え非日常に囲まれている。
だからこそ、「写真」を撮る意味が無くなってしまっている、と。
そういう意味では、喪った妹を追い求めていた一期の黒が望遠鏡を
覗いていたのがそうだったワケで、今それをしていないのが…ですね(泣)


・その他

「…笑え、お前ら。」
あはははははッ!!!(爆笑)
つか黒さん、流石に国際色豊かですがねぇ。
久しぶりの李君モードですが、何か長髪&無精髭でダメさが倍増。
あと、ママさんとの会話時の蘇芳&ジュライのあのジト目加減が
流石です(笑)

「『動く標的』――あの頃は撃てなかった…
 今なら……」
撃つ事は出来た。
でも、当てる事は出来なかった。
まだ命を奪った事がない蘇芳ですが、次はどうなるのか…

「ジュライ、蘇芳に逃げ道を指示してやれ。
 ――お前は時間を稼げッ!
あははははッ!!(笑)流石猫!
黒猫が惜しかったと思っていたんですが、これはイイです!
モモンガで良かった~空を滑空しますからね。
黒に放られるのが素敵すぎます(笑)
つか今回、猫も色々面白すぎます。
「猫に追われるなんて、因果ってのは恐ろしいぜくそぅッ!」
も、
「――あ」
「…何やってんの。」
も、爆笑ものでしたもん。
にしても黒、蘇芳の名前知っていたんですねぇ。

「…笑えないわよ、その顔。」
ってジュライの作り笑い、銀を思い出してこぅ…懐かしいというか、
切なくなったというか。
「プログラムにない」との言葉も、ドールである事を改めて示されたと
いうか。

「もっと肌で感じなよ…頭に頼ってたって、恋人は振り返らないよ。
 BK201に、操を捧げ続けるなんて――」
って早速捕獲されてるー?!(滝汗)
反応が早すぎます、葉月さん。
でも、未咲→黒をこぅ恋愛的に言われた事といい、二期では「恋」という
キーワードを感じます。
…まぁ、あのビラのロシア語が何て書いてあるか知ったら、どんな反応を
したのか気になりますが(苦笑)

未咲の偽名が一之瀬「弥生」=3月だなんて、契約者達のコードネームに
月の名前が多いのは、何か意味があるんでしょうかねぇ。
まぁ、MI6と三号機関だけなんですが。
…そうすると、関係を疑ったりしちゃいます。
二期、今の時点で出ている組織としては、
 ・黒や猫が属する組織
 ・マダム・オレイユ (↑の候補No.1?)
 ・三号機関
 ・MI6
 ・CIA
 ・FSB
くらい?
あと、パンドラ、とか、あと「組織」がまだあるかも?とか、でも既に
組織は↑のどれかかも?とか、なら紫苑は何処にいるんだろう?
とか…あーもぅ分からん!!
情報強者としては、やはりマダムかなぁ。
何か、全部分かってて画策していそうな感じがビシビシと。
今回未咲の前に姿を表した事といい、(つかこんなに早く遭遇とは
思わなかった)何かしら目的がありそうですな。

三号機関、やはり未咲は利用する気ですねぇ。
黒の件については、シュレーダー博士の装置とか色々知っているのに
その辺も伏せているし。
シュレーダー博士って事は、パンドラに関係していそうだし、そうすると
彼らの掲げる目的自体ももしや…って感じだし。
鎮目さんの台詞でも…彼らも蘇芳を紫苑と誤認しているみたいでしたが、
それも未咲へのミスリードだという可能性も。
相変わらず分からないですねぇ。

あと、三号機関の人達についてですが、色が気になっています。
契約者二人が黒、耀子ちゃんが白、小林さんがグレー、未咲が紺。
黒白のモノトーンの組織の中に一人、色を持つ未咲。
未咲のスーツは一期からではありますが…何か意味があるのかなぁ、
と思ったり。



次回、「硝煙は流れ、命は流れ…」

どんよりと曇った灰色の空
淀み流れる時間は 子供には長過ぎる

成熟を迎えぬ青い果実の実は苦く
その時幸せだったと悟るのは 全てを喪った後

銃声が響くのは 命の流れる時
そして 亡霊は呼び寄せられる 何も知らされぬままに


やっぱりノリオが危険だ…(滝汗)
そして蘇芳が凹まされそうだ…。
今回は契約者が一先ず…だったので、次回はバトルするみたいですし、
未咲も、北海道に来るのかも。

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